今回は、爪噛みのきっかけや噛むことでどのような気持ちになるのかをお話いたします。
そもそも癖は、繰り返されることで身につく固定された行動です。
過度な爪かみ癖は「神経性習癖」と呼ばれることもあります。「神経性」とは、習癖の背景に心理的な問題があり、そのために習癖という形で症状が現れることを意味します。とはいえ、すべての爪かみに心理的な問題があるとは限りません。
なぜ爪かみが癖になるのかというと、
爪をかむことがスッキリしたり快感に近い状態だからです。
例えば、おいしい食物を食べたり、スポーツをした後や
ゲームで勝つ…etc
これらの感情と近い物があります。とくに爪をかみ切ったときは、引きちぎるという攻撃的な事から、スカッとした気持ちを伴います。
ですが、爪を噛みちぎる快感は長く続かない為、それに勝るものがないとき、また爪をかむことで再び爽快感を得るのです。
その繰り返しがしっかりとした癖に繋がります。
実際、爪かみの癖がある人は、リラックスしているときには爪かみが減り、ストレスがかかるときや退屈な時に増えるとのデータもあります。
心が落ち着いている時や、何か他の事で頭がいっぱいになると爪に気持ちが向かないということです。
爪かみのはじまりは、だいたい3〜5歳から学童期にかけて多くみられ、それより上の年齢では次第に減少していきます。
爪かみによる弊害として、衛生面での問題です。爪の中に入っている雑菌が身体に入りやすく、感染症などの疾病にかかる恐れが高くなります。
次に、爪の問題です。爪がギザギザになり、ときに深爪となり爪の付け根の甘皮が剥けることもあります。これらが起こると、物を掴む際に痛みを生じる場合があります。また、痛みや違和感があると、手元の繊細さを欠いてしまうことがあります。
物をつかんだり、指に力を入れる動作には爪が必要不可欠なんです。
さらに、口腔の問題です。爪を噛み続けていること前歯の歯の根が短くなったり、前歯の先端が減ったりと、成長期の歯や歯グキに負担がかかります。 また、前方での咬み癖などが起こる場合があり、それによって受け口を助長することがあります。
癖になってしまった後に、お子さんを叱ったり
「爪かみをするのは悪い子」「恥ずかしい」などと言うのではなく、癖を続けていると何がダメなのか、しっかり説明してあげましょう。
また、爪を保護するためのマニキュアを塗るなどして、爪をきれいにする楽しさを教えてあげるとよいかもしれません。自分の身体の一部として爪を大切にする姿勢を示すことにも意味があります。
爪かみ癖の背景には心理的な問題が潜んでる可能性もあるため、環境や心理面にも配慮したうえで、爪かみをするとどのような問題があるのか説明し、自分の身体を大切にする気持ちを育てることも重要になってきます。
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